2016年11月6日日曜日

TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)vol.46 「めぐり花」という方法

TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ) vol.46

テーマ:「めぐり花」という方法
日時:11月7日(月) 19時から21時
出演:塚田有一(温室/学校園/TERRAIN VAGUE)
ゲスト:中村彩
場所:東京都千代田区西神田2-4-1 東方学会本館三階33-2号室 温室
地図 ※会場はイベント当日以外は一般に開放していませんので、ご注意ください。
会費:2000円(予約制/当日精算)
お問い合わせ:満員御礼! 定員に達したため受付を終了しました。

(写真:全てRiFT岩谷亮)



 あの震災以降、花に携わってきた者の一人として、居ても立ってもいられない想いで始めた活動が「花綵(はなづな)列島プロジェクト」でした。
この国に暮らす人たちは季節や風土をいつしかただそういうものとしか見れなくなってしまったのではないか、本当のめぐみは足元にあるのに、豊かさを見誤っているのではないかと感じてきました。僕もその鈍化した存在の一人には違いありませんが、花や庭の仕事をするようになって、何かしら子供の頃に過ごした野山のことを想起したり、折に触れ彼らから届くものの大きさを、そして自身が治療されているような体験を重ねてきました。
 花を立てるとは、花を活けるとは、どういうことなのか、「華道」は今、「道」たりえているのか。花とはなんなのか、、、問いは続いていきますが、問いながらこの「めぐり花」という方法を伝え、発展する方法を探しています。芭蕉のように仲間が各地にいて、そこで座が結ばれ、遊びが生まれることを願っています。



 今回は初めて公の場で「めぐり花」開催することになった「トットリノススメ」に塚田を呼んでくださったインテリア/エクステリアブランド”nido”の中村彩さんをお迎えし、当時の様子をご覧頂きながら、大変だったことや問題点や、良かったことなどを伺いつつ、塚田の想いなどもお話できればと思っています。
 日本列島という緑の宝島に住んでいること、実はこの島は生物多様性の専門家に言わせれば日本列島全域が最も多様な生物で溢れた場所であるにもかかわらずホットスポットとして危機にあること、そんな風土から生まれた芸能の一つである「活け花」とはなんなのか、みなさんと考えてみたいです。
 暮らしに花は欠かせない、花があるだけで空間は華やぎます。日々の暮らしにももちろん風土から受け止めた美意識が息づいています。伝統とか和文化がどうという話ではなく、花を愛で、切って活かすという生命に向き合う文化を考える場にしたいと思います。

”PETIT めぐり花”も体験いただきます!



「花綵(かさい/はなづな)列島」と呼ばれるこのくにの、
細やかでダイナミックにうつろう自然の息吹を、
その土地で切り取って、活けてゆく。
集った人々と、手に手に花を取って、連歌のようにめぐって活ける。
いつしかそこに、ユートピックな、めぐみとしての風景が立ち上がる。
「めぐり花」は「花の連句」です。歌うようにみんなで一つの花野世を。

【プロフィール】
塚田有一(つかだ・ゆういち)
ガーデンプランナー/フラワーアーティスト/グリーンディレクター。
1991年立教大学経営学部卒業後、草月流家元アトリエ/株式会社イデーFLOWERS@IDEEを経て独立。作庭から花活け、オフィスのgreeningなど空間編集を手がける。 旧暦や風土に根ざした植物と人の紐帯をたぐるワークショップなどを展開。 「学校園」「緑蔭幻想詩華集」や「めぐり花」など様々なワークショップを開催している。

中村彩(なかむら・あや)
1975年鳥取市生まれ。
18歳で上京、彫金を学び、ジュエリーデザイナーとして働いた後、27歳で鳥取へUターン帰省。
鳥取の金属加工メーカーで企画開発を担当後、独立。2009年に、株式会社nidoを設立。
インテリア、エクステリアのプロダクト製品を自社ブランドとして、企画・開発・販売を行う。


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